主の栄光教会ってどんな教会なんだろう?その答えは、教会に通う一人ひとりにあると考えます。教会を作っているのは、教会に通う一人ひとり。だからメンバーを知れば、その姿が浮かび上がってくるはずだと、連載コラムがスタートしました。教会の掲げるミッションとしてのSMART(Social・Motivative・ART)。そんなスマートな人たちの魅力に迫ります。
今回は、幼い頃から頭角を現した絵の才能を生かし、日本を代表する文化ともいえる「漫画」を通して神様の世界を伝えているメンバーの登場です。
File.018 MiKさん(30代・社会人)
やるならとことん最後までやりたいので、正しいものを選びたいですね。
―教会に通うようになった経緯をお聞かせください。
まずは、聖書を学ぶようになったきっかけから。大阪大学4年生の時に仲良くなった友人がいたのですが、彼女と出会って4年程経った時に、彼女が自分の学んでいる聖書について話す機会がありました。当時私は博士課程2年で、学術誌に投稿する論文のデータを揃えるために毎日遅くまで研究室で実験をし、一方で漫画家を目指して賞に応募すべく寝る間も惜しんで漫画を描いていました。とても忙しい時期ではあったのですが、研究者の世界が閉鎖的で狭いと感じていて「このままこんなに狭い世界で満足していていいのだろうか…」と人生に変化を求めていた時でした。現状を変えたい話の流れで、聖書を学ぶことをすすめられましたが、根っからのリケジョでもあり、宗教嫌いも相まってドン引きしたのを覚えています…。心理的には50メートルは遠ざかったはず笑)
―宗教という言葉も本来の意味から離れて、負のイメージがありますもんね…。しかし、その場でお祈りすることをすすめられたとか?
そうなんです!私の戸惑いをよそに彼女は具体的なことを祈ってみたらどうかと。自身が祈って叶えられてきたことなど実体験をたくさん話してくれました。ストレートで、嘘は言っていないと思ったけれど、どうしても受け入れがたい。それが聖書との最初の出合いでした。そこから、しばらくして論文も落ち着き、漫画も描き終えてから聖書を学ぶようになりました。
―このあたりの詳しい経緯は、ご自身のブログやイラスト、漫画を掲載されているサイト「光のアトリエ」内の4コマエッセイで表現されていますよね。
はい。ぜひ見ていただけたら、より私の葛藤もわかっていただけるかと笑)。そんな葛藤もありながらも、やることはちゃんとやりたい性分なので笑)、お祈りについて教えてもらってからは、祈ることは毎日やりました。最初は疑心暗鬼ですし「叶わないじゃん!」ということもありましたし、祈ったことが叶っても「偶然でしょ」と一蹴していましたが、続けていくうちにどうしてもこれは偶然では片づけられないな…と実感する時がきたんです。サタンの話を学んだ時が大きな転換点となり、自身の凝り固まった考えも覆されました。「ああ、いい加減もう神様を認めないとダメだな…」と笑)。神様への完敗の気持ちが強かったです。そうして、聖書を通して御言葉を学ぶうちに、御言葉を学び続ける必要性を感じて教会に通うようになりました。私は宗教嫌いな無神論者でしたが、研究者の道か、漫画家の道かという進路の葛藤にぶつかっていて、聖書を学ぶまで、また、学び始めてからも本当に悩みましたが、神様を知ることで自身の進路の方向性がはっきり定まったのが本当に大きかったと思います。
―大阪大学理学部へ現役合格されて、大学院へも首席の成績で進学されましたし、高校時代には集英社の週刊少年ジャンプ主催の漫画賞で特別賞をとり、担当編集者もついていたわけですから、進路の葛藤はされますよね…。博士課程を終え、海外の研究室からの帰国後、教授職というエリートコースを周囲からは望まれる一方で、漫画も諦められないという…。しかし、感覚的な右脳と論理的な左脳をフル回転して生活されていますが笑)、描く漫画に研究のことは生かされていたりしますか?
漫画と研究は全く別物で、これからは分かりませんが、今のところ漫画と研究はつながることが一切ないんですよ。それとこれとは別という感覚です。でも研究も漫画もとても突き詰めてやっていく分野なので、そういう点では似ているのかもしれません。
―なるほど!現在は、研究分野を生かされた研究職で会社員として企業に勤務しながら、ご自身のサイトで漫画、イラスト、アニメを発信されています。国内だけでなく海外のCGM所属教会からも作品を使用したいという依頼が来るなど、国境を超えて活躍されるようになっていますが、自分が描きたいものが定まったことが進路の方向性の決定に大きな影響をもたらしたのでしょうか?
そうですね。いわゆる世の中で求められる漫画を描く漫画家になるよりは、神様のこと、聖書のこと、学んできた御言葉のことをメインにオリジナルのストーリーも交えて自由に描きたいと思いました。もちろん、研究者として神様のことを証することも、自分に与えられた使命なのかとずいぶん祈りました。が、どう祈っても、研究だけをメインにやっていきたいとは思えなかったんです。漫画が描きたいし、漫画を通して神様を証したかった。もともと漫画家を目指すほど漫画が好きでしたしね。もがいた期間は長かったですが、こうして今は漫画を通して神様の世界のことを伝えていますし、神様は本当に私のことをすべてご存知で、私が幸せになる方向に導いてくださっていると感じます。
―作品にご自身の成長や解放も現れますよね。聖書を学ぶ中での葛藤もありつつ、進路の方向性が固まっていく過程などで、ご自身の変化は感じられましたか?
はい。聖書を学び、教会に通い、進路も定まっていく中で「(他人と)比較すること」がずいぶんなくなりました。自分はいわゆる世の中的に優秀な方だと思うんですが笑)、実は常に自分より上の人と比較して自信をなくしていて。自己肯定感が低くて自分が嫌いでした。今はだいぶ肯定的になったので、このあたりは大きく変化した部分だと思います。また心配性でもありましたが、自分が変化する過程を通して、神様が自分に共にされるということ、祈りが叶って願い通りになることを実感してきたので、作品を描くことに対して、あるいは仕事や将来に対しての不安や心配も、あまり感じなくなりましたね。
―神様に委ねられるようになった余裕が出てきた感じですかね。依存ではなく、委ねられる心の余裕。
そうだと思います。委ねられるようになってから、作品の表現にも幅が出てきたように感じます。
―さて、最近では2022年8月~2023年7月までのほぼ1年かけて描き上げ完成した「CONQUEST ―死に打ち勝った者―」というオリジナル漫画で新たな挑戦をされましたね。
はい。一部ですが、自分でアニメ化もしました笑)。アニメPVで雰囲気を見ていただけたら!
―宣伝大歓迎ですよ笑)。クリエイティブには常にもがきがつきものかと思いますが、この作品の完成に至るまで、いかがでしたか?
聖書や御言葉のことをそのままイラスト化することや漫画化することも、もちろんいいのですが、本当は自分のオリジナルストーリーで聖書のこと、主のこと、御言葉のことを描きたかったんですよね。でも、オリジナルが描きたくても自分にその能力があるのか…とできる気がしなくて、なかなか手を付けられなかったんです。ですが、先の委ねられる自分の成長もありましたし、最後までやってこそ見えるものがあるだろうと思って描き上げました。
―見えるものはありましたか?
はい。漫画を通して神様を、そして主を証して、読者の方々を神様に、主に繋げられることが、自分にとって本当に幸せなことだと。こうして作品を残して証すること、それが自分の喜びであり幸せだと分かりました。読者の方々からいただいた感想も、それをより実感させてくれました。
―自身の人生、生活で幸せだと感じることを誰よりも神様、主が願っていらっしゃいますよね。しかも神様と、主と共にその喜びや幸せを分かち合うことを。
論理的な思考で納得しないと前に進めないので、無駄なことはしたくない。そんな自分がよく信仰を持てたなと思いますし、自分でも本当にいまだに信じられない笑)。なので、感覚で信仰を持つようになったというよりは常に検証して信じるようになりました。やるならとことんやりたいので、正しいものを選びたいんですよね。この信仰や幸せが正しいものだと検証する過程は自分にとって必要でした。
―検証し、納得して自らちゃんと考えて信仰をもつことが大切だと私も思います。今回は貴重なお話をありがとうございました。実は、本文に載せきれなかったお話がまだまだたくさんありましたが、このあたりでインタビューは一旦お開きに…笑)今は新作も描いていらっしゃるとのことで、楽しみにしていますね!そして、これからもMiKさんにしか描けない作品を神様と共に残していかれることを期待しています!
生き物を捕まえるのが好き!という生物大好きなMiKさん(※研究分野も生物系です)。一番好きな生き物は「カエル」。好きなポイントは…?「フォルムですね」と即答笑)。マニアックさが素敵です!この透明水彩の作品は、神様を知る前に描いたもの。