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主の栄光教会インタビュー連載コラム_Vol.19

主の栄光教会ってどんな教会なんだろう?その答えは、教会に通う一人ひとりにあると考えます。教会を作っているのは、教会に通う一人ひとり。だからメンバーを知れば、その姿が浮かび上がってくるはずだと、連載コラムがスタートしました。教会の掲げるミッションとしてのSMART(Social・Motivative・ART)。そんなスマートな人たちの魅力に迫ります。

持ち前の知的好奇心から、古典、哲学などあらゆるジャンルの本を読むことで教養人を目指し、キリストの姿を学んでからは、自分にできる活動を通して自己を磨き続ける実践者へ。理想が机上の空論にとどまらぬよう、走り続けるメンバーにインタビューしました。

File.019 山田圭太さん(仮名・20代・社会人)

ただの理想で終わらずに、具体的な行動を通して社会を変えていく力になりたい。


―教会に通うようになった経緯をお聞かせください。

聖書との出合いは、大学生になってからです。大学のある授業で教授が「大学の始まりは修道院だから、聖書は読んでおくといい」と言っていたことも大きかったと思いますが、とにもかくにも大学生になったら明治時代の書生のような生活をしようと思っていまして。高校時代の倫理の先生を通して「教養を身に着けることの重要さ」について学び、教養を身に着けようと思ったわけです。教養といえば「本でしょう」、そして本を読んで下宿生活する人たちといえば…「書生でしょう」と大学に入り、大学図書館の蔵書を全て読んで書生として生きようとしていました。

―早稲田大学のご出身でしたよね?早大生は、書生に憧れるものなのでしょうか?笑)余談になりますが、かくいう私も同大学卒業生ですが、書生に憧れていましたね~!卒論もその方向でした笑)。さて、早稲田大学の中央図書館の蔵書数は確か、日本で最大級規模(※)でしたよね…?(※大学全体の蔵書数は約583万冊(2022年度末時点)。早稲田大学ホームページより)

ええ、その通りです。で、結論から言いますと「多すぎて無理だな」と笑)。明治時代の小説家や国内外の哲学本などジャンル問わず読み漁りましたが…。

―笑)。では、書生のような生活はどのくらい続けたんですかね?

2カ月ぐらいです…。授業を受けて、本だけではだめだとアカデミックサークルなるものに2つ所属し、そして読書するといった生活を続けていたら限界がきまして。いわゆるキャンパスライフなるものも謳歌したい気持ちもあったときに、スポーツをしている教会のメンバーと知り合って、バレーボールやサッカーなど一緒にスポーツをする中で、聖書を学ぶようになりました。

―聖書を学ぶきっかけは教養を身に着けたいという考えが前提にありましたか?

まさにそうですね。上述の教授がおっしゃったことも気になっていましたし。実際に学んで思ったのは、聖書の謎が解ける!という感じが面白く感じました。もともと推理小説なども好きで「この伏線がここでつながるのか!」みたいな感じにワクワクするというか。

―にしても、教会に通うようになるには、知的好奇心による知識から、見えない神様という存在を信じる信仰を持つことも大事になってきますが、そのあたりはどうでしたか?

やはり信仰となってくると、神様の愛を知ること、感じること、悟ることが大事になってくると思いますが、過去乱読した本の中にはニーチェの本も多数ありましたし、自分は神様を信じてはいなかったんですね。ただ、聖書を学ぶうちに、同じ早稲田大学出身の牧師さんから「神様の別名は愛だ」と話していただいたんです。その時、その言葉が印象に残ったと同時に「本当にわからん…」となりまして、お祈りというものを初めて本気にやってみました。

―「祈り」という行動をお取りになって、変化はありましたか?

はい。本当にわからなかったので、素直に「神様の別名は愛だと聞きました。これがどういうことなのかわかりません。教えてください」と祈ると、頭の中でイエス・キリストの顔が思い浮かんだような感じがして、温か~く感じました。安心感みたいな、今まで生きてきて感じたことのないような感覚でしたね。ああ、これは何かあるな、と初めて感じました。お祈りだけではなく、聖書を学びながらも心が前向きになるのを感じていて、それは哲学書を読むのとは明らかに異なる感覚でした。

―なるほど! 実際、聖書を学ぶうちに、ご自身の変化を感じたんですね。

そうですね。確実に、考え方も肯定的になりましたし。それも自分の独りよがりではなくて、実際に社会人になって1年経つ頃に、当時の上司から、他のどの同期よりも前向きな姿勢を褒められたことがありました。驚くと同時に変化を感じた瞬間でしたね。

―さて、東京で教会に通うようになり、7年経ってからご実家のある名古屋に戻られてきましたね。これはどのような経緯で?

結果的に実家の家業を継ぐことになり戻ってきたのですが、家業を継ぐことも名古屋に戻ってくることも全く考えていなかったことでした。人生の選択肢からまず排除していたほどですし。電気関係の小さな会社を祖父の代から経営しているのですが、事業の分野にも全く興味もなく。なにせ東大に行って官僚になって社会を変えたいと思っていましたから笑)

―早大生あるあるの、やたら野望は大きいぞ系(勝手に命名)ですね!笑)

まさに笑)! なので、就職活動が始まる頃の進路決めでも、まったく実家のことが見えていなかったんですよ。が、そこは神様。実家のことをある牧師さんと話す中で、家業も神様の御心があることだと話していただいたことが少し考えるきっかけになりました。「神様が家業を通して願われていることがあるのかな…」と。しかし、実際は卒業後、人材採用系の会社に勤めましたが笑)。その後コロナになって、週5日在宅勤務となり、人生を考える機会が再度訪れました。採用の仕事をしていると、20代後半でその後の仕事のキャリアが決まる人が多いのを目の当たりにし、20代後半に突入する自分自身も真剣に考えました。神様を知る者として社会的に、神様のことをもっと良い形で伝えてゆくにはどうすべきかと。このままでよいのかと。

―では、先の「家業にも御心があるかも」との思いもあり、決心されて自ら戻られたわけですね。ご両親も驚かれ、なにより喜ばれましたよね!

そうだと思います。父はよく仕事仲間に「息子はどうせ(家業を)継がないからな…」と寂しそうに言っていたそうで…。実際に自分が継がなかったら会社はなくなっていたところでした。現在、自分の行っている仕事は、自分が興味のある分野とは程遠い内容ですし、高校時代に思い描いていた進路とは全く異なるものとなっているわけですが、教会に通うようになって優先順位や価値観が変わったのが大きかったと思います。突き詰めると、高校時代は自分の中に承認欲求を満たすことが主にあった上で、思い描いていた進路だったので。

―「東京大学に行って、官僚になって社会を変える」。いわゆるエリートコースともいえるこの選択も、もちろんありともいえますが、実際に世の中を変えるのはそれだけではないですものね。むしろ、そうではないことの方が多いかもしれない。

地道にやっていきます笑)

―現在「CGMボランティアなごや」の代表として、ごみ拾い活動などを定期的に行われていますね。これももともと思い描いていた活動ではなかったことですか?

はい。大学生の頃に、とある牧会者から「早大生は、目の前のごみは拾えないけれど世界は変えられると思っている笑」と聞いたことがありまして笑)。これは単なる批判ではなくて、大きな夢をもって行動を起こす力を秘めている早大生のことを、愛情を込めて言ったことだと思います。もちろん、早大生全員が大きいことは言うけれど…みたいではないですが、その傾向は多少強いのかなと個人的には思っています笑)。

―確かにそう思いますね、私も笑)。そこで、ごみを拾って社会を変えようと。

そうですね。信仰を持ったことで受けている恵みや原動力を教会内でだけ終わらせるのはもったいないなと思ったんです。このいいエネルギーは教会外の人たちとも分かち合っていきたいと。ボランティアにももともと興味も関心もなかったんですが、今では考えも変わりましたから!名古屋に戻るタイミングで、地域の人たちと分かち合える形で地域に貢献できることをやっていきたいと思い、行動に移しました。

―実際、現在の仕事現場では、文字通り泥臭くお仕事されていると聞きました。早稲田卒、跡取りが来た…など、社員の方々からの厳しい視線にもさらされてきつい思いもされたようですが。

期待感と同時に、自分たちのことをバカにしているといった思いで接せられることが多かったのは事実ですね。面と向かって言われましたし。私は全くそんなことは思っていなかったのですが。信仰を持つ前の自分ならば、思いあがった勘違いからそのように思っていたことも正直あったかもしれませんが、イエス様の姿はもちろん、イエス様の精神を以って実践され続けている、CGMの鄭明析牧師の姿を見ては、価値観が変わるしかありません。牧師の「共に働く」という姿勢を学んだので、現場でも社長だから、跡取りだから、大卒だからなど関係なく、一緒に働くことは当然です。最近では、社員の方々の接し方も変わってきたので、誤解も解けてきたのではないかと思っています!

―よかったです。やはり、答えは実践ですね。さて、最後に。地元名古屋に戻られて、これからも名古屋で過ごされていくかと思いますが、名古屋という地に関して思われること、またご自身の今後のご展望などお聞かせください。

名古屋は製造業が盛んで経済の基盤があるので、信仰をもって生活しやすい場所だなと思っています。それほど都会すぎるところもなく、各地から人も集まってくるので、適度な刺激もあり、落ち着いて信仰を守ることができるのではないかと。社会人生活をしながら信仰を持ちやすいと個人的には思います。だからこそ、自分の会社も教会ももっと社会に必要な存在になりたいと思っていますし、社会的に存在感をもっと持てるようになりたいですね。そのためには、目の前のごみをまずは拾っていかねばですね!

―ですね! 今回は貴重なお話をありがとうございました。自分にしかできない、そして自分のやるべき行動一つが世の中を変えていく力になると期待しています。野望をもった早大生が理想だけではなく、具体的に継続して実践し続ければ大きな力になる、そんな希望を感じたインタビューとなりました。私は愛校心がそこまでないはずですが笑)、久々に熱い思いになりましたね。これって愛校心ですかね…?!

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